独自のエクササイズを日課として行う笑いヨガは、無条件の笑いに、ヨガの呼吸法「プラナヤマ」を組み合わせたものです。誰でもユーモアやジョーク、コメディに頼らず笑うことができます。笑いヨガは、はじめに身体的なエクササイズとして模擬的に行います。その間、グループ内の人たちと相互に目と目を合わせながら、子どものような遊び心を高めていきます。ほとんどの場合、そうした最初のエクササイズが、人に伝染しやすい本当の笑いへとつながります。科学が証明しているように、人の体は、演じているだけの笑いと本物の笑いとを区別できません。笑いヨガはおとなが、思考を認識せずに心から笑えるようになる唯一の技術です。ふだん自然に起こる笑いにブレーキをかける知性に関わるシステムを回避するのです。

笑いヨガのセッションは、ストレッチや、「ホホ、ハハハ」などの単純な節の繰り返し、手を叩く、体を動かすなどの、やさしいウォーミングアップで始めます。そうした方法が、参加者の遠慮を解きほぐし、子どものような遊び心を高めます。呼吸のエクササイズは、笑えるように肺の状態を整えるのに利用します。続いて一連の「笑いのエクササイズ」を行います。笑いのエクササイズは、演技の手法と、遊び心を伴って視覚化する技術とを組み合わせたもので、グループの動きの社交性が強く高まっていくと、心からの無条件な笑いも長く続くようになります。笑いのエクササイズの途中には、呼吸のエクササイズをパラパラとちりばめます。20分間笑えば、生理学上のメリットも十分に高まることが科学的に証明されています。

笑いヨガのセッションを、「笑い瞑想」で終わっても差し支えありません。笑い瞑想は体系化されていませんので、参加者は座ったり、横になったりして、自然な笑いが泉のように、自分の内部から湧き出るにまかせます。これは強力な体験であり、健康的な感情の浄化や、開放感や喜びの感情につながることもしばしばで、それが数日間続くこともあります。通常、笑い瞑想の次には、リラクゼーションのエクササイズを導きます。